
裏銀座班
69期 桐原
皆さんこんにちは、69期の桐原です。今回、初めて夏合宿に参加し、裏銀座班として北アルプスを歩きました。参加する前は楽しみな気持ちが大きかった一方で、長い行程を本当に最後まで歩き切れるのかという不安もありました。男6人で何日間も山の中を歩き続けるという経験も初めてだったので、どんな合宿になるのか全く想像がついていませんでした。
そして、その不安は1日目から一気に現実になりました。
まだ外が暗いうちから登り始め、最初から長い急登が続きました。登っても登ってもなかなか終わらず、想像していたよりもはるかにきつかったです。ようやく烏帽子岳に着いた時には、「登れた」という達成感よりも、「これでまだ1日目なのか……」という絶望の方が大きかった気がします。ここからまだ何日間も歩き続けることを考えると、正直かなり先が思いやられました。今振り返っても、この時が合宿中で一番「本当に最後まで大丈夫かな」と思っていた瞬間だったと思います。
ただ、そんな1日目を乗り越えると、2日目、3日目と進むにつれて少しずつ山での生活にも慣れていきました。朝早く起きてカロリーメイトを食べ、歩き始めて、休憩して、また歩く。昼頃には山荘に着き、夕飯を食べ、次の日に備えて寝る。普段の生活とは全く違う毎日でしたが、何日か経つ頃にはそれが当たり前になっていました。
歩いている途中では、本当にたくさんの景色を見ることができました。水晶岳や雲ノ平、双六岳などを歩き、今まで先輩方の話からしか聞いた事のない場所を、実際に自分の足で進んでいきました。どこを見ても山が広がっていて、歩いてきた稜線を振り返った時には、「あそこから本当にここまで来たんだ」と驚くこともありました。朝早い時間には山の色や空の明るさが少しずつ変わっていき、眠い中でも起きて歩いた甲斐があったと思える景色を何度も見ることができました。
中でも双六岳付近の「天空の滑走路」はかなり印象に残っています。歩き疲れて、その場に寝転んだ時の気持ちよさは、家で寝転ぶ時とは比べものにならないほどでした。目の前には山々が広がり、風も気持ちよくて、「ここでずっと寝ていたい」と思うくらいでした。あの時の開放感と気持ちよさは、今でもよく覚えています。
そして、この合宿の中でも特に嬉しかったのが、6人全員で槍ヶ岳の山頂に立てたことです。1日目には「本当に最後まで行けるのか」と思っていたのに、何日も歩き続けた先で、気づけば槍ヶ岳の山頂に立っていました。山頂から周りの景色を見た時には、「本当にここまで来たんだな」と実感しました。自分一人で登ったのではなく、6人全員で山頂まで行くことができたからこそ、より強く印象に残っているのだと思います。
もちろん、この合宿の思い出は山頂や景色だけではありません。山荘の前でみんなでパスタを作ったり、おそろいの班Tシャツを着て写真を撮ったり、疲れている中でもくだらないことで笑ったりしました。何時間も歩き続ける中で交わした何気ない会話や、休憩中に一緒に過ごした時間も、今振り返ると大切な思い出です。
何日間も同じ6人で過ごしていれば、一度くらい大きなトラブルが起きてもおかしくなかったと思います。しかし、振り返ってみると本当に驚くほど大きなトラブルはありませんでした。体調を大きく崩す人もおらず、順調すぎるくらい順調に進むことができました。きつい場面は何度もありましたが、声を掛け合ったり、前を歩く人についていったりしながら、一日一日を乗り越えていくことができました。
そして、最後に上高地へ着いた時には、無事に下山できたという安心感がありました。ただ、それと同時に少し寂しい気持ちもありました。1日目にはあれだけ「これでまだ1日目か……」と思っていたのに、最後には「もう終わりなのか」と思っている自分がいました。数日前の自分からしたら考えられないことですが、それだけこの数日間が楽しく、濃い時間だったのだと思います。
夏合宿に行く前は、登山の楽しさは山頂に立つことや、きれいな景色を見ることだと思っていました。もちろん、それも登山の大きな魅力だと思います。ただ、今回の夏合宿を通して、それだけではないと感じました。きつい登りを一緒に歩いたこと、疲れている時にくだらないことで笑ったこと、みんなでご飯を作ったこと、同じ景色を見たこと。そうした何気ない時間も含めて、登山の楽しさなんだと思います。
振り返ると、1日目の急登で絶望したことも、雲の平ピストンをしたことも、槍ヶ岳の山頂に立ったことも、全部大切な思い出になっています。初めての夏合宿が裏銀座班で本当によかったです。
リーダー、サブリーダー、そして一緒に歩いてくれた班のみんな、本当にありがとうございました。この6人だったからこそ、最後まで楽しく歩き切ることができたと思います。
またこのメンバーで山に行きたいです。










